移動平均線(いどうへいきんせん:Moving Average:MA)のアレコレ

投資家G
今回は移動平均線について説明しよう。
まどか
よろしくお願いします!
投資家G
まず「移動平均線」とは、
一言でいうなら「設定した期間のローソク足の終値の平均を線で結んだもの」のこと
まずは「終値(おわりね)」について説明していこう。

 

「終値(おわりね)」は、ローソク足の四角い部分(実体)の上もしくは下がそれに当たります。上と下どちらが終値なのか?についてはローソク足が陰線か陽線かで判断します。

上のチャートでは青が陰線。赤が陽線です。
(使用するFX会社によって色は異なりますので、ご自身でご確認ください。)

 

解りやすく〇を付けたので、勘の良い方はもうお分かりかもしれませんが…
陰線の場合、実体の下!陽線の場合、実体の上!が終値です。

 

そして、移動平均線は設定した期間の終値の平均を線で結んだインジケーターのことです。

 

「設定した期間」とあえて表記させていただいたのは、この期間については、自分で設定することが可能だからです。なので、設定を「8」とした場合、「過去8本分の終値の平均を結んだ線」ということになります。

ようするに、こういうことです。黄色い線が設定を8とした移動平均線です。
黄色の矢印のローソク足のところにある移動平均線は、矢印のローソク足より前の8本の終値の平均ということになるので、〇が付いている部分をそれぞれ足し8で割ったものがそれに当たります。

◆種類◆

さて、移動平均線と一言でいっても様々な種類のものが存在します。
主なものとしては、3つ挙げられますので、その3つについて簡単に説明します。

(ここでは、本当に簡単な説明を心がけているので、移動平均線の詳しい割り出し方については全て割愛させていただきます。)

 

〇単純移動平均線(たんじゅんいどうへいきんせん:Simple Moving Average:SMA)

これは、上記でも説明してきた、一般的な移動平均線です。
自分が設定した期間分の過去のローソク足の終値の平均を1本の線で結んだものです。

 

〇指数平滑移動平均線(しすうへいかついどうへいきんせん:Exponential Moving Average:EMA)

少し漢字が多く、難しいような印象を受けてしまいますが、さほど難しいものではありません。
上の単純移動平均線が全てのデータを平等に扱い、全ての平均値を常に出し続けているのに対し、指数平滑移動平均線は直近の値に対して少し比重を重くしたものです。

 

ただ、こう説明されてもいまいちイメージがわきにくいと思います。なので、下のチャートをご覧ください。

それぞれ設定を21にし表示させたものです。黄色が単純移動平均線(SMA)、水色が指数平滑移動平均線(EMA)です。
一緒に表示させると、上記で説明した意味がなんとなくお解りになりましたでしょうか?

 

指数平滑移動平均線は直近の動きに比重を置いているので、単純移動平均線よりもローソク足に割と近い動きをします

 

〇加重移動平均線(かじゅういどうへいきんせん:Weighted Moving Average:WMA)

少し乱暴な言い方になりますが、わかりやすくいうと、指数平滑移動平均線が過去の平均プラス直近に比重を持ってきているのに対し、加重移動平均線は完全に過去を切り捨てた移動平均線です。

 

というわけで、こちらも指数平滑移動平均線(EMA)と加重移動平均線(WMA)を表示させたチャートを見てみましょう。

指数平滑移動平均線よりもさらにローソク足に近いところに加重移動平均線があるのがわかりますね。
指数平滑移動平均線よりもさらにローソク足の動きに近いのが加重移動平均線です。

 

以上が計算式など度外視した簡単な移動平均線の説明ですが、さらにもっと簡単に説明することができます。それが、この3つの移動平均線を「反応速度の敏感さ」で表現する!というものです。

 

反応速度で表現すると下記のようになります。

単純移動平均線 < 指数平滑移動平均線 < 加重移動平均線

 

単純移動平均線よりも反応が早いのが指数平滑移動平均線。そしてさらにそれよりも反応速度が速いのが加重移動平均線ということを意味しています。

 

文章での説明だとわかりにくい!という方のために、3つの移動平均線を同時に表示させたチャートをご用意しました。このチャートを見ていただくと一目瞭然だと思います。


投資家G
ここまででそれぞれの移動平均線の特徴がなんとなくおわかりいただけただろうか。
次は、実際に移動平均線とは何を見るためにつかうものなのか?というのをご説明していこう。

◆利用方法◆

投資家G
ここで問題。
移動平均線の上もしくは下にローソク足がある場合、それは何を意味しているだろうか?
まどか
移動平均線の上もしくは下にローソク足・・・?え、何だろう・・・。

 

投資家G
先ほどの移動平均線の説明で、「移動平均線とは過去8本分の終値の平均」という話をした。

ということはつまり、移動平均線とローソク足の位置を見ることで、現在「買い」と「売り」どちらが優勢か?というのを見ることができるということだ。

 

下のチャートを見てください。
チャートの中の水色の四角い枠でくくった部分。「買い」と「売り」どちらが優勢だと思いますか?

まどか
えーっと移動平均線は過去8本分の終値の平均を線で結んだものだから移動平均線より下にローソク足があるということは、、、



 

「売り」と答えられた方、大正解です!
「買い」と答えられた方は、残念ながら今回は外れです。

移動平均線は過去8本分の終値の平均を線で結んだものです。

なので、この場合、移動平均線より下にローソク足があるということは、「売り」が優勢であるという見方ができます。また、上のチャートでもわかるように過去8本で売りのポジションを持った人は大体利益が出ているということになります。

 

つまり、移動平均線を利用して売買ポイントを探すときは、移動平均線の上であれば買い(LONG)ポジション下であれば売り(SHORT)ポジションでエントリーしていくということです。

 

ただし、「移動平均線よりも上にあるから」という理由だけでいつでも「買い(LONG)」エントリーでいいのか?というと、そういうわけではありません。

上のチャートを見ていただくとお分かりいただけると思いますが、【1】で買いポジションをとった場合は利益を出すことができます。ですが、【2】で買いポジションをとった場合、残念なことに損失を出すことになります。

 

このチャートを見てピンときた方もいらっしゃると思います。

 

上のチャートでいうなら、一番簡単なのは、移動平均線を超えたタイミングでエントリー。そして、移動平均線を下回ったタイミングで決済する!です。

ただ、またまたここで勘のいい方はお気づきになられたかと思いますが、この方法、全てに有効なわけではありません。

 

上のチャートは、あくまで過去のチャートです。なので、過ぎてしまったものを見れば「ここがエントリーポイント」「ここが決済ポイント」というのを確認することができますが、実際には先が解らないのが相場です。

そのため、「エントリー」や「決済」と書かれた反対側(【エントリー】の左隣、【決済】の右隣)の部分のように、「レートが移動平均線より上(下)だから買い(売り)ポジションをとったのにあまりうまみがない上、逆に損失が出てしまった!」ということも少なくありません。

 

では、どうしたら良いのでしょうか?

◆移動平均線を使った手法のアレコレ◆

まず、はじめに断っておきますが、相場の世界に「絶対」は存在しません。
当然のことながら、「勝つことしかないアイテム」というのも存在しません。

 

それでも、「できるだけ損失を減らし利益を増やそう!」という目的のため、様々なインジケーターやオシレーターが存在し、そのアイテムを組み合わせることでより勝率を上げていこう!という考えの元、様々な手法がうまれています。これからご紹介するのは、そんな手法の一部です。

 

〇ゴールデンクロスとデッドクロス


解りやすいようにまずは、チャートを載せてみました。
ピンク色の〇が書かれているところがゴールデンクロス。水色の〇がデッドクロスです。

 

それでは、簡単にご説明していきます。
まず、緑色の移動平均線ですが、短い期間を設定した短期移動平均線で、黄色の移動平均線は緑色の移動平均線よりも長い期間を設定した長期移動平均線です。

 

ゴールデンクロスとは、長期移動平均線を短期移動平均線が下から上に抜けることを言い買いが優勢となることを示唆します。また、デッドクロスはその反対で長期移動平均線を短期移動平均線が上から下に抜けることを言い売りが優勢となることを示唆します。

レートが移動平均線より上にあるか下にあるかだけではなく、移動平均線同士がクロスするタイミングでエントリーと決済を考えることのできる方法の1つです。

 

短期移動平均線と長期移動平均線にどの移動平均線を使用するかと、それぞれの期間の設定をいつに設定するかは自由に設定することができます。

 

最初はFX会社のデフォルトでの数値を利用してもいいと思います。
FX会社でのデフォルトは基本的に、一般的によく使われる数値となっていますので、もし、使ってみて「もっと早く反応したい」ということであれば、単純移動平均線ではなく、指数平滑移動平均線や加重移動平均線で設定するといいと思いますし、期間も短めに設定するといいと思います。

 

逆に、反応速度を速めるとダマシ(自分がエントリーした方向とは逆の方向にレートが動いてしまうこと)にあう確率があがるからダマシのリスクを極力避けたいということであれば単純移動平均線にして期間もそのままもしくは少し長めに設定するのもありだと思います。

 

〇パーフェクトオーダー

こちらも先ほど同様、先にチャートを載せてみました。
パーフェクトオーダーとは、水色やピンク色の枠内のように、表示している移動平均線すべてが同じ方向を向くことを言います。

 

移動平均線は短期・中期・長期の異なる時間軸のものを3本表示させます。表示させる移動平均線はゴールデンクロスとデッドクロスのご説明をした時と同じで、どの移動平均線で設定されても構いません。

 

それぞれの期間の設定に特に「これがいい」というものはありませんが、短期10・中期20・長期30というように、ある一定の間隔をあけて設定するといいと思います。

 

それではパーフェクトオーダーの話に戻ります。枠外を見ていただくと、それぞれの線が別々の方向を向いているのが確認できます。このような状態の場合、「パーフェクトオーダー未成立」ということになります。

 

さて、このパーフェクトオーダー何を意味しているのかと言いますと、トレンドが発生しているかどうかを示唆してくれます。また、傾斜が強ければ強いほど、強いトレンドを意味しています。

 

ところが、相場の世界でこのパーフェクトオーダー、実はなかなか成立しません。理由の一つとして、そもそも相場でトレンドはあまり発生しないというのがあります。

 

まどか
パーフェクトオーダーはあまり成立しないんですね。それなのにあえてパーフェクトオーダーの説明したのには理由があるんですか?
投資家G
確かに相場の世界でトレンドが発生することはあまりない。だが、トレンドが発生していることを示唆してくれていることに変わりはないんだ。

 

トレンドが発生するということは、そちらの方向(上昇方向であれば買い下落方向であれば売り)が優勢となります。なので、使用方法のひとつとして、上位足(自分がトレードを行うよりも上の時間の足)でトレンドの有無を確認し、トレンドが発生しているのであれば、ご自身がトレードを行うときには、その流れに沿った方向性でエントリーする!という風に活用するのもありだと思います。

 

今の説明をチャートで表現してみるとこんな具合です。
(せっかくなので先に説明をしたゴールデンクロスを表示してみました。)

トレードをいつも5分足で行っていると仮定して、上位足として15分を持ってきてみました。
(個人的には15分足をということであれば1分足の方が良かったのですが…FX会社さんのチャートだと1分足の同じ時間の画面がなかったため、5分足の画像を使用しています。)

 

トレードのやり方としては、
まず、上位の足でパーフェクトオーダーを確認。次に、下位足(自身がトレードを普段行う足)を確認。
上位足では、上昇方向のパーフェクトオーダーを築いており、下位足ではゴールデンクロスを築いていました。
なので、ここは、買い方向優位!と判断し、ポイントポイントで、買いエントリーを行っていきます。

 

実際にリアルタイムでトレードを行っている時には、パーフェクトオーダー確認の時には、ゴールデンクロスから少し時間が経っています。

 

なので、そういう時には、移動平均線とローソク足の関係をみて、ローソク足が下から上に抜けて確定したときに買いエントリー。そして、下抜けして確定したら決済。という方法がいいと思います。

 

もちろん、エントリーは売りより買いで!

◆最後に

いかがでしたでしょうか?
「移動平均線」と一言でいっても様々な種類と活用法があります。

 

今回はあまり細かい設定などについては触れていませんが、移動平均線を使用したトレード方法として、設定期間が異なる線を何本か表示させ、パーフェクトオーダーまできっちりとはいかずとも同じ方向を向いているときに、その方向にエントリーする!という方法もあります。

 

投資家G
どの方法、どの設定がご自身にあっているのか?はデモで色々と試してみるといいだろう。
色々試すのが面倒~という場合はデフォルトで様子を見てみるのももちろん良い。
自分のやりやすいスタイルを、ぜひ楽しみながら見つけてみよう。